南十字星を小浜島(はいむるぶし)で見る!時間帯や方角、撮影方法について

小浜島(はいむるぶし)で南十字星を観測する為の大事なポイントをまとめました。難しい星空撮影の設定方法も併せてご紹介!

南十字星を小浜島(はいむるぶし)で見る!時間帯や方角、撮影方法について~概要~

星座の数は全部で88あります。そのうち最も小さい星座が南十字星(みなみじゅうじ座)です。
南十字星はオーストラリアのような南半球の地域では簡単に観測することが出来、非常になじみの深い星座です。
実際、オーストラリアの国旗には南十字星が輝いていますね。
北半球では方角を知る為に北極星が目印になることは以前の記事でも述べましたが、
南半球では北極星を見ることが出来ません(北の天頂に北極星が位置するため)。
そこで南半球では南十字星が方角を判断するためのツールとなります。
オーストラリアでは殆ど沈むことがなく南の天頂付近に見ることが出来ます。また縦軸を伸ばしていき、4.5倍にするとそこが南の天頂(北半球の北極星にあたる位置)になります。

日本では殆どの地域でこの南十字星を観測することは出来ませんが、
小浜島では南十字星の4つの星全てを観測することが可能です!
小浜島での星座観測のタイミングがあれば是非この南十字星の観測にトライしてみてください。

南十字星そのものは意外と小さく、暗い星です。
特に右の星は4つの星の中で最も暗く、「<」の形に見えてしまうことがあります。

見つけ方としては、
ケンタウルス座のα星とβ星が向かって左で輝いており、この2つが明るい為、目印になります。
このα星とβ星を結んで右方向に進んで行くと南十字星に行きつきます。

南十字星を小浜島(はいむるぶし)で見る!時間帯や方角、撮影方法について~詳細~

はいむるぶしのその名の由来は南の星、南十字星のことを指します。
そんなはいむるぶしでは星空ツアーを開催しています。
この星空ツアーではガイドさんが満点の星空の下、その季節の見ごろの星座を中心に丁寧に南十字星の見つけ方も解説してくださいます。
そのガイドさんは南十字星の見つけ方について次のように教えてくださいました。

北斗七星のひしゃくの柄をぐっと伸ばしていくとアークトゥルスに行き当たります。さらに伸ばすと延長線上にスピカがあります。このラインを春の大曲線と呼びます。この大曲線で星座を探すことができます。このラインの先を見ると、歪な四角形があり、これがカラス座です。カラスの四角の下を伸ばしていくと、南十字星に行き当たることができます。

また観測に適した時期と時間についても次のように教えてくださいました。

小浜島で南十字星を見ることが出来るのは1月~6月頃です。1月は朝方に見ることができ、日を追うごとに段々と南十字星が真南にやってくるのが早くなっていきます。
1日4分ずつ早くなってきます。6月だと日が沈んですぐに見え、23時ごろには沈んでしまいます。

ということで、見える時期や時間というのは限られているので、工夫が必要のようです。
また前述したようにそこまで明るい星ではないので、満月やその前後など月が明るい日では観測に向きません。
訪れた際の月齢や星空の動きは、その都度ネットや星空アプリでも判別することが出来ます。
星座早見表などもありますので、一番適した方法で調べてみてください。

南十字星を小浜島(はいむるぶし)で見る!時間帯や方角、撮影方法について~撮影方法~

星空を撮影するのは普通の方法では難しいです。
特にスマートフォンのカメラで上手く撮るにはGoogle Pixelを使うなど、機種にかなり依存します。
因みにPixelを使えばかなりキレイに星空を撮影することが可能です。(実際に知人がPixelで美しい星空写真を撮影できていました)

Pixelの公式HPによると、

Pixel 4 以降を使用する。
星の写真は、日没から 45~90 分以上経ってから撮影する。
重要: Pixel 4a(5G)と Pixel 5 では、天体写真機能は 1x 以上のズーム設定でのみご利用いただけます。
写真を撮るには:
暗い場所に移動します。
Google カメラ アプリ Google カメラ を開きます。操作方法[夜景モード] をタップします。
三脚や岩の上などの安定した場所にスマートフォンを置きます。手で支えないでください。
数秒待ちます。スマートフォンが安定した状態になると、「天体写真機能 ON」というメッセージが表示されます。
キャプチャ アイコン 夜景モード をタップします。
撮影が終わるまでスマートフォンに触れないでください。スマートフォンにカウントダウンタイマーが表示されます。
(任意)撮影を停止するには、停止アイコン 停止 をタップします。

といった方法で星空をキレイに撮影することが可能のようです。
私はPixelを所持していないので、Canon EOS Kiss Mを使用して撮影を試みました。
こうしたミラーレスのカメラなどであれば、マニュアル設定することで南十字星の撮影が可能です。
ISOを3200程度に、F値を3.0程度に、シャッタースピードを20秒程度に設定し、
三脚などを使ってカメラを固定します。手ブレ防止のために、10秒のセルフタイマーも付けて撮影しました。
ポイントはとにかくカメラを動かさないこと。シャッタースピードの時間の間は微動だにしないようにすればキレイな写真を撮影することができます。
小浜島の天体観測は(時期にもよりますが)風の強いときが多いので、三脚は少し重めのもののほうが安定します。
風であおられてしまうのを、震える手で止めているとブレます…。

南十字星を小浜島(はいむるぶし)で見る!時間帯や方角、撮影方法について~まとめ~

南十字星の見つけ方やそのポイントをご紹介してきました。
また南十字星の左下には「石灰袋」「コールサック」と呼ばれる真っ黒な塊を見ることが出来ます。
これは暗黒星雲であり、この先にある星の光をカーテンのように遮ってしまっているため、このエリアが真っ黒になっているのです。
肉眼でも観測可能なので、こちらも是非見てみてください。

今回の記事は↓の書籍を参考文献としています。四季それぞれの星座を図鑑のように図示しつつ、わかりやすく解説してくれています。
また観測方法や火星などの惑星に関する解説もついていて、強い味方となっています。